コンコン…。 「失礼いたします。」 「あぁ、矢口さん。」 「専務、大阪転勤の話しなんですが…。」 「うけてくれますよね?」 「いえ……。せっかくのご好意なんですが、お断りいたします。」 「何故なんですか?矢口さんにとって、いい話しの筈ですよ?」 「申し訳ありません。」 深く頭を下げた。