「んっ、」
朝、イツモと違う風景に少し疑問を抱いたが、すぐわかった。
「そうダ、ここは海賊船。連れ去られたのカ…」
そして、昨日の夜あった出来事を思い出して、恐怖に体が締め付けられる。
「会いたく、ないナ」
そんな私の言葉を無視するように、私はさっきから、何かが乗ってる感じがし、ソコに目を運ぶ。
そう、ルイカンドが、私の寝ていたベットを枕にして、寝ていたのだ。
あれ、
違う昨日私は、
床に倒れ、気絶したんだ……
なんで、ベットに、
私はルイカンドさんを擬しした。
こうあらためて見ると、凄い美形さんです。
長い金色のまつげに、空け通るような金髪。
そして、真っ白い肌。
「んっ、」
ビクッ!!
でもやっぱり怖い。
目を覚ましたルイカンドさんにおびえる自分がそこにいた。
「麗…華?」
「え、」
昨日とは全くちがう、目覚めのルイカンドさんは、ウルッとしたほわぁ~んと感じで凄く可愛らしかった。
「麗華!?大丈夫なのか?もう少し寝といたほうがイイっ、食欲は?カルチェにお粥頼んでこようか?」
昨日とは違う、すごく私のことを心配する、ルイカンドさん。
「だい、大丈夫でス、心配してくれてありがとうございまス。」
さっきまでの恐ろしさは消え、フワッと微笑んだ。
すると、ルイカンドさんは顔を真っ赤にしながら、部屋を出て行ってしまった。
そのあと、「大丈夫!?」「事情はルイから聞いたで!!!」「一応命令ですので、お粥作ってきました。それでは」と他の3名が部屋まで駆けつけてくれた。
あのとき、どうしてだろう、
もう少し一緒に居たかったです…
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