「ん?
 どうしたの、朱子ちゃん」

朱子ちゃんは、先輩の後ろ姿
と、女の子たちと、掲示板を
見てオロオロしてる。

突然、朱子ちゃんがあたしに
掴みかかってきた。


 「あれだよ、あれ!」


なっ、何?


 「あの人が、菊池響介先輩
 よね!?」

 「う、うん…」

 「そうか…
 さっき、佳音が説明してて
 まさかとは思ったけど」


だから、何が?

っていうか、なんであたしの
モノノーグが朱子ちゃんに
聞こえてるんだろう…


 「この学校で、3年の
 バイオリン専攻で菊池響介
 なんて、あの人だけよね?」

 「うん…。
 だからどうしたの?」


 「佳音…
 あんたの今年のパートナー、

 菊池響介先輩よ」