「ベリル・レジデントという。いい名だろう」

「! それ、は……」

 マークはすぐに理解した。

 遺伝子を研究するうえで人の遺伝子に踏み込む時、人道的部分が他の生物より大きく問われる。

 キメラを造りあげた科学者たちにもそれが無いハズがない。

「……」

 立ちすくむマークにベルハース教授は静かにこう言った。

「そうでない事を願うよ」