マークはいつまでも笑いが止まらなかった。

「ここは大きな家族だったんだ……」

 ベリルの家族だったんだ。だから彼は花を添えて旅だった。

 僕は決して君の名を報告しないよ。君はようやくはばたく事が出来たのだから。

 それを見届ける事は出来なかったけれど満足してるよ。

 君の足で歩き君を生み出したこの世界をその目で見てくれ。

 君の存在が善か悪かなんて僕たちが決める事じゃあない。

「ベリル……元気でな」

 マークは澄み渡る青空を見上げてつぶやいた。