「くそ……っ」

 マークは上司の向かいの部屋で動向を見守る事にした。

 遺伝子研究所が襲撃を受けているなんて! どこの犯罪組織なんだ? あの研究施設は彼らにとって有益になるようなものじゃないのに!

 まさか生物兵器かなんかと勘違いしてるんじゃないだろうな。

「いつになったら軍は動くんだ!」

 マークはイラついた。

 襲撃を受けたのは一昨日だと言うじゃないか。

「もう手遅れだ。ベリル……」