そんな事があった数週間後──

「なんですって!?」

 マークは静かに腰掛けている上司に声を張り上げた。

「早く救助に……!」

 その言葉に上司はピクリと反応した。

「国家機密だ。簡単に軍は出せない」
「見殺しにするおつもりですか!?」

「そんなつもりは無い!」
「……っ」

 語気を荒げた上司にマークは喉を詰まらせた。