次は彼と何を語ろう。

 マークは帰りのヘリの中で次の視察の事を考えた。

 年に1度だけ会える友人。それもいつまで続くのか解らない。

 上が別の視察を選ぶ時が来るかもしれない……そう思うとマークは怖かった。

 彼をまた実験動物のような目で見る人間が送られるのは我慢ならない。

 だけど、それに抗う術(すべ)を僕は持たない。

 ずっと僕が視察で有り続けたい……神様に祈りたい気分だ。