「次の視察は来年だけど。何か欲しいものはあるかい?」

「……」

 ベリルはしばらく考え込む。

 僕は馬鹿な質問をしたかもしれない……と、マークは頭をポリポリかいた。

 パッと考えれば大抵の物は彼が希望すれば手に入るんだ。

「あの……」
「! なんだい?」

 ベリルは少年らしい笑顔でマークに応える。

「あなたの写真が見たいです」

「! 僕のアルバム……? そんなものでいいのかい?」

 静かに頷いた。

「OK! 今度持ってくるよ」

 アルバム……何故だろう? マークはヘリに乗り込み施設をあとにした。