────── 「あれ、友達?お花持ってきてくれたの」 夕方、櫂兄が来てくれた。 「あー、…うん」 「そっかそっかー」 と、嬉しそうに愁と早妃が持ってきてくれた花を見ていた。 その途中、「あ」となにか発見したときのような声を出した。 「涙、これ、読んだ?」 櫂兄の手から渡されたのは、小さな一枚のカード。 不思議そうに首を傾げると、 「花に挟まってた」 そう言った。 そこには 『HAPPY BIRTHDAY』 の文字。