────── 『…なんのために 生まれてきたんだ』 「…涙、」 目を開けたら、櫂兄が視界に入った。 「…………」 ゆっくりまばたきをした。 頭痛が止まらない。 「…大丈夫?」 優しい問いかけに、軽く頷く。 櫂兄はフッと微笑む。 その笑顔に、自分は助けられるんだ。 この笑顔が見たいがために、きっと自分の心臓、動いてるんだって思えるんだ。 それくらい、大切な笑顔。 「……櫂兄」 自分が名前を呼べば、小さな袋を取り出した。 そして 「…涙にプレゼント」 そう言って。