『白血病』なんて、
自分の勝手な思い込みに過ぎない
どこかで、そう思いたかった自分がいたのは事実なんだ。
夢だって思っていたかった。
病院にいるのも、
ベッドから見える空も、
雲も、
太陽の光も、
──・・・すべて、夢。
自分は長い長い夢を見ているんだ…・・・・──
そう思いたかった。
「…………」
黙りこくってしまった先生。
その代わりにカルテをじっと見つめていた。
そのカルテ、なにが書いてある?
『白血病』って書いてある?
病状が書いてある?
「……教えてください」
自分を知りたい、その一心で再び声を出す。
隠さなくてもいいんだ。
「…涙ちゃん、それは教えられない」
──・・・一瞬、目の前が真っ暗になった。


