「涙、櫂くん高校二年生だから、勉強とか教えてもらいなよ」 「…しねぇもん」 勉強なんかしねぇ。 しなくても大丈夫だ。 「…高校生なんだから」 ──わかってるよ、お母さん。 高校生だから、やりたいことやるんだよ。 また駅前のカフェ。 敷浪さんとやらと会って、話して、 ケータイを開いて、 「……じゃっ」 一人、抜け出した。