ゆりはあたしの中では、親友だった。
何をするのも一緒だった。
あたしは、ゆり以外の友達なんていらなかった。
でもゆりにはたくさんの友達がいた。

小学3年生の頃である。
いつものように2人で、ブランコで遊んでいたときだった。
「ねぇ、ゆり達も一緒にドッチボールして遊ばない?」
クラスのリーダー的存在の、『鈴木朋華-すずきともか-』が言った。
この時から明るくノリがよかったゆりは「やるやる!!ドッチ好き♪」と言ってともか達がいるところへ、行ってしまった。
ゆりはあたしにおいでのサインを送った。
しかし、あたしはゆりと違って、内気で泣き虫で人見知りが激しかった。おまけにドッチボールのようなスポーツは苦手だった。
だから断るサインを送った。

この時…、あたしは気づかなかった。
ゆり達のコソコソ話を…。