ママもパパもいない、あたしも小学生になった。

おばあちゃんと葵ちゃんに連れられて、校門をくぐる。

「あみ!!」
見覚えのある声がした。
そう親友のゆりである。
同じ小学校入学となった。

2人は、新しくて大きくて真っ赤なランドセルを背負って、はしゃいだ。

幸運にも、あたしとゆりは同じクラスだった。
ちょっと人見知りをしてしまうあたしは、ゆりにベッタリしていた。
しかしゆりは、社交的でたくさん友達ができた。
小学1年生ながら、ゆりを他の子に取られたくないって思うようになった。