「和良」 何故か,呟いていた。 頼りたかったわけでも,頼ったつもりもない。 ただ,見守っていてほしかった。 和良の,その視線の先になにが見えているのか,十座にはわからない。 しかし,その視線が自分に向いていてほしいと思う。 そんなことを考えながら,十座は打席に入った。 和良。 俺はお前に,甲子園で投げる姿を見せることができるだろうか。 そんなことが頭に過った。 その時だった。