ピッチャーの指から,ボールが放たれた。 その瞬間。 天寺のバットも回った。 センター前に,ボールを運んだ。 「神城。無理はするなよ。ピッチングに影響が出るようなら…」 「監督」 監督の言葉を遮り,十座が口を開く。 「俺を誰だと思ってるんですか」 その言葉を聞き,監督は呆れた風に,苦笑を浮かべた。 「天寺をホームに還します」 「あぁ…」 監督の言葉を聞き,十座の顔に笑みがこぼれた。