「母さん、協力することある?」


暢気にそんなこと聞ける湊司は、羨ましい。


「まあ、見てて。
おもしろいの見せてあげるから。
女の嫉妬ほど醜いものないのよ。
社会勉強の一貫よ。」


母さん.....


俺、初めてだよ。


こんなに嬉々として喜ぶのを見るの。


「じゃあ、様子見とく。」


湊司は、つまらなさそうだし。


てか、湊司が協力したらもっと恐ろしい事になるんじゃないか?


学校で俺とみなみを助けてくれた時だってさ。


みんなが恐怖に震えたのに。


母さんの時なんて、やばいんじゃないか?


今回は、あれやけど....


なんか、みなみの心配より母さんの心配だよ。


なんか、家のことがすっきりしないと心なしか行動できない気がするんだ。


それは、MとかSとか関係ないよな?


普段なら、思いっきり行動するんだけど。


どうしても慎重になってしまう。


わかるのは、みなみが大切って事だけ。