【長編】sadist and masochist love stories

「陽生は、鈍感ね。」


母さん、笑ってる。


「で、なんで?」


湊司は、本題が気になるみたいだ。


「湊司と陽生が部屋に行ってから、お父さんに電話があったのよ。」


母さんは、ちょっと楽しそう。


「誰から?」


俺は、首を傾げた。


「それがね。
女の人からなの。」



俺は、吃驚して開いた口が塞がらない。


「なんで、楽しそうなの?」


湊司は、呆れてるし。


「だってね。
その女の人は、お父さんに興味があるのね。
たぶん、別れさせたいみたいのね。」


「そ、それって.....」



青ざめる俺に対して、母さんと湊司は涼しい顔してる。