「それにしても巧くん。中学校のころに比べて、かっこよくなってるな」
そういうと、おばちゃんは首を傾げながらそうかしら?と呟いた。
中学時代は明るくて元気で。
スポーツができて。
人気者になるには十分な要素が含まれていた。
高校生になったからか、少しだけ身なりに気を配るようになって。
おしゃれをすることを覚えて。
なんだか、制服を着ていたのに、中学時代の巧とは、少し違う感じがして、ほんの少しだけ、胸の奥でとくんと音がした気がした。
「ま、最近は何を色気づいたのか、いろいろワックスだのなんだのって買ってきてるみたいだけど。私はいまいち…どうもね」
苦笑いを浮かべるおばちゃんに、唯は笑った。
「男の子でも、やっぱり気になるようになるもんなんですね」
正直、あまりおしゃれだとかに興味がない。
そりゃもちろん。可愛い服を着てみたいし、お化粧だって気になる。
でも。
「おしゃれってお金かかりますよね」
唯の一言に、おばちゃんは笑った。
「何言ってるの。まだ若いうちから。おばちゃんくらいの年になる頃には、びっくりするくらいお金かかるようになってるんだから」
その言葉に、唯はえぇ?と少し驚いたような表情をする。
が、確かに、母親はいろんな化粧品をたくさん買っていて、時々、その買い物についていっては、値段に驚いていた。
「唯ちゃんは、お化粧しないの?」
聞かれて少し苦笑いを浮かべる。
「興味がないわけじゃないんですけど…ほら、化粧品ってお金かかるじゃないですか。それに、お化粧品よりは、今は別に欲しいものがあって…」
そのまま、しばらくの間、おばちゃんとお喋りをしながら、バイトをしていた。あっという間に、おばちゃんの上がりの時間が来て、次の人と交代になる。
いつもと変わらない毎日。
そんな日がずっと、これからも続いていくんだと思っていた。
そういうと、おばちゃんは首を傾げながらそうかしら?と呟いた。
中学時代は明るくて元気で。
スポーツができて。
人気者になるには十分な要素が含まれていた。
高校生になったからか、少しだけ身なりに気を配るようになって。
おしゃれをすることを覚えて。
なんだか、制服を着ていたのに、中学時代の巧とは、少し違う感じがして、ほんの少しだけ、胸の奥でとくんと音がした気がした。
「ま、最近は何を色気づいたのか、いろいろワックスだのなんだのって買ってきてるみたいだけど。私はいまいち…どうもね」
苦笑いを浮かべるおばちゃんに、唯は笑った。
「男の子でも、やっぱり気になるようになるもんなんですね」
正直、あまりおしゃれだとかに興味がない。
そりゃもちろん。可愛い服を着てみたいし、お化粧だって気になる。
でも。
「おしゃれってお金かかりますよね」
唯の一言に、おばちゃんは笑った。
「何言ってるの。まだ若いうちから。おばちゃんくらいの年になる頃には、びっくりするくらいお金かかるようになってるんだから」
その言葉に、唯はえぇ?と少し驚いたような表情をする。
が、確かに、母親はいろんな化粧品をたくさん買っていて、時々、その買い物についていっては、値段に驚いていた。
「唯ちゃんは、お化粧しないの?」
聞かれて少し苦笑いを浮かべる。
「興味がないわけじゃないんですけど…ほら、化粧品ってお金かかるじゃないですか。それに、お化粧品よりは、今は別に欲しいものがあって…」
そのまま、しばらくの間、おばちゃんとお喋りをしながら、バイトをしていた。あっという間に、おばちゃんの上がりの時間が来て、次の人と交代になる。
いつもと変わらない毎日。
そんな日がずっと、これからも続いていくんだと思っていた。


