紅の系譜

「静かにしていろ、隠れるぞ。」

「わっ・・・!」



―バタバタと、階下から何人かが駆け上がってくる音がした。


「この部屋はまだ探してないな。」


「あの女の子はどこにいったんだろうね~久々に、楽しめそうだと思ったんだけどなー。」


扉を開けると、男たちがデスクや戸棚を片っ端からひっくり返す音がした。


ひとしきり音がやんだと思ったら、こちらに近づいてくる音がする。