紅の系譜

「チ…めんどくせぇ女。」

背後から声がしたと思うと、突然口をふさがれた。


「う…んん…っ!」


背後から回り込まれて、口を塞ぐ相手の顔が見えない。


「静かにしとけ、うるさくしなければ、危害は加えないから。」


危害は加えないといった声は、どこかで聞き覚えのある声だと思った。


今騒ぐのは賢明じゃないかもと一度大人しくした。

すると、口をふさがれたまた、目隠しをされどこかへ連れて行かれた。