紅の系譜

「環さんのこと、私ずっと憧れてた。すぐ返事を出せっていわれると、この気持ちが恋なのかわからないけど…」

戸惑う私に環さんは優しく呼びかけた。

「紅葉の気持ちが決まるまで、俺は返事を待つよ。でも、小さな頃とは違う。友達みたいな感覚でもいいから、たまに2人で遊びにいったりしない?」

「た、環さんと2人で?」

「そう、俺のことを知ってほしいし、俺も紅葉のこともっとよく知りたい」