学園(吟)

今は渚さんに聞けないので、ロベリアをお湯で洗う事にした。

しかし、洗い方がよく解らない。

少しでも嫌な気分をさせないように、情報は仕入れておくべきだ。

ロベリアは吟ネエにしばらく任せて、家にある渚さんのPCのヌーヌルで検索をかける。

ちなみに、履歴には通販をやっていた軌跡がある。

何かといえば、大人の玩具だ。

プライベートは覗いちゃいけないと思いながらも、つい覗いてしまうのが人の性。

「うむうむ」

欲しがる女性はいるから需要はあるんだろうけど、ジャンルが様々だ。

「えーっと」

俺は何をしているのか。

ロベリアの事を調べるはずだったのに、渚さんの調査をしてしまっていた。

気を取り直して、猫で検索をかけてみた。

本来、猫という生き物は砂漠地帯に済んでいた動物らしく、水を嫌うそうなので人肌のぬるま湯がいいらしい。

そして、猫用シャンプーが必要である。

急いで近所のペットショップまで猫用シャンプーを買いに行き、再び舞い戻る。

吟ネエのお酒にかけるお金はあまりないが、ロベリアにかけてあげるお金くらいはあるぞ。

ロベリアが聞き分けがよければいいのだが、都合よくいくだろうか。

ゆっくりとシャワーを出して、温度を調整する。

「吟ネエ、ロベリアをつれてきてよ」

近くにいた吟ネエを呼ぶと、ロベリアも一緒に来る。

ロベリアに嫌がる様子はない。

聞きワケがいいのかと思いながらも、お湯をつける。

「ニャア!」

びっくりしたのか、体を跳ねさせた。