学園(吟)

茶髪店員は注文を聞くと、去っていってしまった。

それと同時に、吟ネエの足の呪縛から解き放たれる。

「吟ネエよ。ここでは危険だって」

股間は右上がり絶好調なので、勃ってはいるが席を立てない。

「ふっふっふ、グッジョブアル」

何故か、自分を褒め称えてるしよ。

「とにかくだ、外でイタズラをやるのはいいけど、大衆のいる場所ではやめような」

「規制、規制じゃ、世の中をつまらなくするアル」

「俺は滅茶苦茶、譲歩してるじゃねえかよ!」

立ち上がろうとした時に物干し竿が机の裏側にぶつかりコップが倒れ、水が吟ネエにかかる。

「すまねえ!」

「ふう」

俺が傍にある紙ナプキンで拭こうとすると、遠慮なくカッターシャツのボタンを外していく。

「大胆不敵!っつうかちっがーう!」

股間に気をつけながらも、吟ネエの胸元を閉じる。

「きゃん!」

吟ネエは異様に可愛い子ぶった偽りの声を上げた。

その声のせいで、他の客がこちらを見ている。

「あのさ、数分後には飯を食えなくなるから、止めようぜ」

「アチシの声をオカズにするアル」

「今は性欲よりも食欲を優先したいんだよ」

「お待たせしましたですう!」

持ってきたのは茶髪店員ではなく、不安要素の金髪店員だ。

しかし、何の問題もなく、テーブルの上にお皿を置いていく。

さっきの様子から、何かをやらかすと思っていたのだがな。

「じゃ、ごゆっくりですう」

「っておい、コラ」

逃げ腰の金髪店員の首根っこを掴む。