学園(吟)

レンタルショップには色々な表情を浮かべた女性のAVが並んでいる。

人々の趣味は色々ある物で、人に合わせたジャンルも豊富であった。

「これか」

吟ネエのパッケージを手に取る。

その置き場所は人気ランキング二位のところである。

人気ランキング二位ならば、借りないわけにもいかないだろう。

自分の妻が出演してるものを確認しなくちゃいけない。

新しい側面を見れるかもしれないと、もやもやと共に期待が浮き上がっていた。

ゾーニングされた部分から出てくると、そこには待ってましたといわんばかりの吟ネエが立っていた。

「え、えーっと、吟ネエ?」

結婚してからも癖なのか、ネエは取れない。

「んー、ついに、発見してしまったアルか」

「い、いや、これは、まあ、って、何で俺がここにいる事が?」

何故か、俺が悪いみたいな雰囲気になっている。

「お前、通帳を確認したアルな?」

「そこからか」

直したとはいえ、少しの違いに気付かれたのかもしれない。

「どうするアル?」

「どうするって、うーん」

離婚するつもりはミジンコほどもない。

吟ネエなら、やらないとはいえない。

性欲の権化たる吟ネエだぞ?

やらないなんて誰が決められるんだ。

それ以前に、これを確認する作業が待っているからだ。

「吟ネエの映り具合を確認しようかなあと」

「お前、本当にアチシが好きアルな」

「好きじゃなかったら、結婚なんてしないよ」