学園(吟)

そして、卒業。

卒業までにドラマというドラマはない。

進路は就職。

学校からの斡旋によって、就職先の試験を受け、面接を受ける。

何度か就職活動で行った末に、営業の仕事に就く事となった。

生活で変わった事は、就職が決まったから渚さんの家から出る事となった。

自立するための行動でもある。

お金は、俺のバイト代に吟ネエが密かに溜めていた物を使う。

耕一さんは渚さんと子供の二人にさせるのは心配があったのかもしれない。

家に帰ってくる事も多くなったようだ。

俺達の家は二人が過ごせるようなくらいで、広いわけでもなく狭いわけでもない。

仕事場からも近くて、便利である。

二人の生活は始まったばかりではあるが、今までとあまり変わらない。

渚さんがいなくなっただけだ。

俺が仕事に言ってる間は、吟ネエが子供を連れながら、家事をこなしてくれている。

幸せの形ではあるが、ストレスが溜まっているのではないかと不安になる事がある。

自分の話したい事もあるけれど、吟ネエの話を聞くことに専念する。

「お前が家事をやるアルか?」

家事そのものが不満らしい。

まあ、嫌な事はやりたくないもんだよな。

「うーん、出来る限り手伝う」

「嘘アル。お前は仕事に専念しろアル」

龍先輩とのお茶などを行っているからこそ、あまりストレスというストレスは溜まってないようだ。

ただ、俺に対しての不満があるようで、性行為の回数をもう一回増やすという事だ。

体力的に厳しいのだが、やらなきゃストレスが溜まるというのならやるしかないだろう。

俺自身の不満?

最低限の事をやってくれているのだから、不満なんてないに決まっている。

ご飯も美味しいし、床も上手で、何ら問題はない。