学園(吟)

何も解決する事無く、俺達は昼食を取った後に自分の教室へと戻った。

六限になると、外で体育が行われていた。

覗いてみると、吟ネエのクラスらしい。

しかし、吟ネエは座って見学しており、ロベリアが隣に座っている。

教師は、構う様子もなく授業を進めていた。

吟ネエは妊娠してるし、無理な運動は問題外だよな。

女子はマラソンみたいだ。

冬なのに、頑張るよな。

龍先輩はちゃんと参加しており、真ん中辺りを走っていた。

可もなく、不可もなくという成績を収めるつもりだろう。

「葉桜!授業を受けるつもりがあるんかい!」

教師の怒声が降りかかるのと同時に黒板消しが飛んでくる。

ギリギリのところでかわすと、背後の生徒に災厄が降りかかった。

クラスメイトは厳しい教師だという事を知っているので、真面目に授業を受けている。

「すいません」

そりゃ、目立つ。

毎回、怒られてる記憶しかないな。

俺は視線を教室内にセットし、授業を真面目に受ける事にした。

何だかんだありながらも、進めていくとあっという間に時間が経つ。

教師が出て行き、外の様子を確かめるとすでに解散していた。

吟ネエと龍先輩の姿はない。

「後で、迎えに行くか」

放課後のホームルームでこれといった情報が流れてくるわけでもない。

終了すると同時に俺は教室から出て行った。