学園(吟)

二人の話し合いはしばらく続いた。

結局、渚さんが学校に呼び出されることとなった。

二人が分かれると、吟ネエは俺のいる方角へと歩いてくる。

最初から気付かれていたのか。

「お前は前々から覗き見が好きだったアルな」

否定は出来ないのが悲しいところである。

「ごめん」

「いいアル。今度、しっかりお返しをしてもらうアル」

恐ろしい事になりそうだ。

「進路の紙に何て書いたの?」

「AV女優」

予想は大当たりだった。

「でも、卒業してからだと、まだ子供が生まれてないよな」

「そうアルな」

「子供が生まれてから、本気でAV女優になるつもり?」

「反対アルか?」

「そりゃあ、まあ」

他の男に抱かれて、興奮するという高みにはまだ上ってはいない。

「会社がやってるアルから病気になる事はないアル」

でも、子供が出来る可能性はあると言う事だろう。

後、ハイレベルな事も後々やらされるんだろうな。

「そんなに、なりたいの?」

「天職アル」

困った。

他の職業なら好んで応援してあげたいのにな。

絶対、駄目だと言えないのがアホなところだといえよう。

俺一人で考えていても、埒があかない。

渚さんに相談してみよう。