「これからどうすれば良いんだ…」


春川隆行はこのセリフを何度もつぶやいた。


そんな事より何でオレが指名手配されてるのか…


それさえも分からない…

ウ〜ウ〜ウ〜


この音と共にパトカーが、こちらに近付いて来る。


春川隆行の居場所がバレたのか…それとも、この近くで何か事件がおきたのか…


どちらか分からないが、春川隆行はこの場を離れた。


どちらか分からないなら、とにかく離れていた方が、良いと考えた。


さっきまでいたビルから、1km程離れた時近くにあった、公衆電話が


ジリリリ…ジリリリ…
と鳴りだした。


春川隆行は少しビックリしたが、近くには誰もいない。


ジリリリ…ジリリリ…
電話はまだ鳴りやまない。

春川隆行はビクビクしながら、電話にでた。


ガチャッ…


「…………」


電話の相手は何も言ってこない。


春川隆行は怯えながら、声をだした…


「…もしもし」


「オレだ。逃げまわるより隠れていた方が良いぜ。」

尾佐田の渋い声だった。


「おい!オレはどうすれば良いんだよ!」


春川隆行は力一杯言った。