「うわぁ、かけ算もできないんだ♪あはは」



いっぺん絞めたろか?



――――おっといかんいかん!



つい元ヤンのくせが♪



「あは♪」



怒りをおさえる笑い声がもれた。



「うわ……また不気味に笑ってる」



あたしが飛びかかろうとした時だった。運良く松センが大声をあげて言った。



「では最終問題だぁああ!この高校入試問題①の答えはぁああ――」



「十六分の七」



もはやしゃべり方が熱血すぎになってる松センに千夏は冷静に答えた。



メガネがないからか目がキラーンと光った。



千夏、すごすぎる………