一時間目、体育。



「バシュッ!!」



周りが唖然とする中、
コート内に何かが打たれた。



というよりあまりに
一瞬のことだったため、
何が起こったのか
よく分からない。


「何あれ……」



周りの女子たちの目線は
すべて優さんに。



そう、今は1、2組で
バレーをしているのだ。



でも―――



「優さんスゴすぎ…」



私が呆然としながら
優さんを見つめると優さんは
またもやニカッと笑った。



「あは♪
私、運動だけは
得意なんだよね〜」



得意なんてもんじゃないです。



あのスパイクは!!



というか何だか
不安になってきた!



だって私……



―――スカッ



「ちょっと地味子〜」



「ご、ごめんなさい…」



そうとうな
運動オンチなんだから。



さっきからスカッスカッ―――



からぶってばっかです…


その分、同じチームの優さんが
カバーしてくれてるから
なんとか漏ってるけど。



ひいぃ!



こんなんじゃ
入れ替わった時にいったい
どうなっちゃうんだろ……



「はあ……」