「ねぇ千夏ちゃん。
柊さんて固っくるしいでしょ?
優でいいよ」



柊さんがニコニコと笑いながらこっちを見る。



ほんと笑顔が似合う人だなぁ。



……じゃなくて!!



「えっじゃあ
ゆ、優さんで…えへへ」



私は嬉しくてついにやけてしまった。



そんな私に柊さんが言う。



「いやいや、呼びきりでいいって!
あたしも千夏て呼ぶから」



えっでもでも…



「悪いですよ!
優さんでいいです♪
とにかく明日からよく見てますね」



「ほんとに優でいいのに〜。
まっいっか!
うん!!私こそよろしくね♪」



優さんがそう言ってにかっと笑う。



そんな優さんの隣を歩いてた薫さんが微笑みながら私に声をかけた。



「家のことに関しては俺もいるから大丈夫だよ。
よろしくね、千夏」



「は、はいぃ!!」



私は緊張して声が裏返ってしまった。



そっか!



私、優さんと変わるってことは薫さんと一緒に住む
ってことなんだ!!



そう思うとまた顔が真っ赤になった。



でも嬉しい♪



「あっ、あたしたちはこっちで曲がるから」



ふいに優さんがこっちを見て言った。



ちょうど道が2つに別れているとこだった。



「じゃあね、千夏」



薫さんと優さんが手を振りながら歩いて行った。



「はいっ。さようなら」



私も少し控えめに手を降る。






そしてこの日から私たち二人の観察が始まった!!