「ご飯できたから
呼びにきたのよ。
あなた、呼んでも
全然来ないんだもの」



妄想に浸ってたもんな〜



「分かった。すぐに行くね」



私はお母さんに
ニコッと笑うと明るく言う。



するとお母さんは微笑むと
扉をゆっくりと閉めた。



私は机に向き直って
置いてある丸いピンクの鏡を
見つめてみる。



うっわ…
ほんとにガリ勉て感じ。



これじゃ誰も
友達になってくれないのも
わかるわ〜



あっそうだ!



メガネのけてみようかな?



今まで考えたことなかったけど
少しは変わるかも。



それにこのメガネが地味さを
引き出してる気がするし…



私はわくわくしながら
メガネをのけた。



…ありゃ?



まったく見えない!



そう言えば私、
目があまりにも悪すぎて
メガネ、あんまのけたこと
なかったんだった!



これじゃ意味ないよ



つくづく私ってアホだ…