青白い顔をして あいつは 眠っていた。

起こさないように ベッドの脇にあった 椅子に腰掛けて 私はあいつを見つめていた。

見つめながら もう一人の 自分がささやいた。

【こんなにも 大出 旬のことが気になるなんて・・・・・素直になれば
 意外と 大出 旬の気持ちを受け入れているのかも・・・・】

いや・・・・違う・・・・違うかもしれない・・・・

私は 彼の嫌う『同情』をただ単にしているだけなのかもしれない・・・・

ああ・・・・単純な私が こんなに悩むなんて・・・・

答えは今すぐ出るわけじゃないよ・・・・


悶々としているうちに 睡魔が・・・・


時計を見たら・・・・あれ・・・・もうPM9:00過ぎだ・・・・

明日も仕事・・・・

でも、休みたいな・・・・

今の仕事を始めて こんな風に休みたいなんて思った事無かったな・・・・


明日は・・・今日の延長で1日有休取っちゃおうかな・・・・

使われる事無く 消えて行っちゃう 有休が多いんだよね・・・・





旬が目を覚ました・・・・


「あれ?・・・・」

自分の足元に うっぷして寝てるのは 浅香 由真・・・・

【帰ったんじゃなかったのか・・・・夢?寝ぼけてる?俺・・・・】

旬が現実なのか夢なのか・・・

確かめるように 私の髪にふれた・・・・