気にならないわけがなかった。

あいつと別れて3ヶ月・・・・季節が夏から冬へと変わっていた。

記事には スタントに失敗したことで負傷した内容が書かれていたが

事務所が詳しい内容を公表しなかったため 騒ぎが大きくなっている感じだった・・・

詳細は何1つ 書いてなかった。

連日ワイドショーも旬がスタントに失敗した現場をみせ その時の状況を

繰り返し放送するのみ・・・・

ポーカーフェイスを装うも ヨシキにはそれは通用しないようだった。

「心配だろ?」

「なわけないじゃない。 別れて3ヶ月もたってるんだよ 関係ないじゃん。」

「無理するなって・・・・」

「してないもん。」

「そうか?」

「してない。」

「じゃ、今 あいつがどうなってるか 俺が話しても平気か?」

「えっ? なんで ヨシキ知ってるの?」

「ほら わかりやすい奴だね。ほんとに」

「も~悪い冗談はよして!!」

「冗談なんて言ってないよ。」

「えっ・・・・じゃぁ・・・・」

「死んだ」

「えっ?嘘・・・・・」

一気に青ざめた私を見てヨシキがうつむいた。

「こういうのを 悪い冗談って言うんだぜ・・・・今の
 反応がお前があいつに向けた本心だ。行ってやれよ・・・・
 あいつ、自宅にいるぜ・・・・」

「えっ?自宅?」

「そうだ。スタントに失敗して受けた傷は たいしたことないんだよ。
 問題は、心に受けた傷だよ・・・・」

「えっ・・・・・」

「スタントに失敗して 引きこもりになった なんて 事務所は言えるかよ。
 しかも たいした怪我でもないのにさ。」

「なんで ヨシキが知ってるの?」

「来いよ・・・・」