那稚は、 「トイレ…」 そう言って、教室を出てってしまった。 「追いかけなよ…」 「は?」 「追いかけろ馬鹿美樹!!」 椿が俺の背中を押す。 「そうだよ馬鹿!!せっかく分かり合えたのに!!」 と杏が肩をたたく。 …いかなきゃな… でも足が進まないんだよ。 「「早く!!」」 俺は鉛をつけたかのように重い足を 動かした。