「せ、先生は………。」





「ん??」




先生の動きが止まった。そして、少し身体がひき、私の言葉を聞いてくれる気になったみたいだった。




「彼女とか……、いるの………??」





「……」




先生はなぜすぐ答えなかったのか、そのとき疑うべきだったんだ。なんで、先生の言葉をうのみにしてしまったんだろう。





「いないよ。」




ニッコリ微笑んで私をみる。心臓が飛び出そうなくらい、私の心は高鳴っていた。






「先生は………、私のこと………。」








「好きなの………????」





先生はまた私の身体を上にあげて、顔を近づけた。まつげがふれあい音を立てる。温かいものが私の唇に優しく触れる。離れて、また近づく。
それが"答え"なんだと、勝手に勘違いして、浮かれて―――――。