キーンコーン カーンコーン
休み時間
「絆ぁ。次、体育だよ」
スポーツバッグを持って紗智が私の席に来た
「あ~、うん」
私がモタモタ机の上を片付けてると
「キッズ」
教室の入り口で修ちゃんが手を振ってた
「修ちゃん」
私が修ちゃんに駆け寄ると
教室が一気にざわめいた
………なんだろ?
「キッズ、わりぃ。英和貸して」
「あ、うん。いいよ」
ロッカーから英和辞書を出して修ちゃんに渡すと
「サンキュ」
くしゃくしゃ私の頭を撫でて修ちゃんは戻って行った
「ちょっと、ちょっと、絆」
紗智が私の腕を掴んで
「絆って宇佐美先輩と仲いいの?」
「え?紗智、修ちゃん知ってるの?」
私の言葉に紗智は首を横に振って
「この学校で宇佐美先輩を知らない女子はいないよ」
「え?」
「学校1のモテ男子じゃん」
「え?修ちゃんが?」
紗智は コクコクうなずいた



