Strawberry on the shortcakes




なんだろう?



高野さんが返事をして教壇へ向かったから



私も急いで藤代先生の元へ向かった



教壇の前に高野さんと並ぶ



高野さん


ショートカットの髪に


少しキツい目


キュッと固く結ばれた口元


ボーイッシュという言葉は この子のためにあるのかも



私がぼんやり高野さんの顔を見てると



「放課後、二人で化学準備室に来て

少し手伝って欲しい事があるんだ」



手伝って欲しい事?



「いいかな?」



そう藤代先生が訊くから



はい。と言おうとしたら



チッ
高野さんが眉間にシワ寄せて舌打ちした


――――――――――えぇっ



私が 少し ひくと



先生は全然 気にならない様子で



「絶対、来いよ」



高野さんの頭を優しく撫でた



―――――――――――ズキン



藤代先生………高野さんの頭



       撫でた





「わぁかったよ」



高野さんは ぶっきらぼうに言って席に戻った



呆然とする私に



「山本も悪いけど頼むな」



普通にそう言って教室を出て行った




藤代先生が優しいのは



私だけじゃないんだ



当たり前な事に


すごく傷ついた