優しい その目は
いつも私を好きだと言っていた
「オレはお前の従兄弟だな」
修ちゃんの言葉は
自分の想いに
終止符を打つものだった
泣き出したい気持ちで
私は うなずいた
修ちゃんのポケットで
ケータイが震えて
「じゃあ……オレ行くわ」
ポン……と私の肩に手をおいて
タンタン……と
非常階段を降りて行く
その背中が切なくて
だけど
今 泣くのは私の役目ではない
私は修ちゃんに恋をしなかった
もうすっかり
深い闇に包まれた空には
三日月と金星が明るくて……
こんな気持ちをくり返すんだ
出逢って
想って 想われて
傷ついて 傷つけて
温かいものを
あげたり もらったり
言葉にならない切なさを
分けあった痛みを
決して忘れないように
しっかり抱えて
別れがあったなら
また出逢いが来て
生きてる限り人は
くり返し くり返し
前へ 前へ 進みたいから
痛みも喜びも全てを抱きしめて
前へ進むんだ
生きてる限り



