食後にショートケーキと紅茶を出してくれて
「山本、内緒だぞ?」
そう言いながら、先生のケーキからイチゴを私のケーキの上に乗せた
「先生!イチゴっ……」
先生の紙皿のショートケーキはイチゴがなくなって真っ白
「山本にあげるよ」
「でもっイチゴのないショートケーキなんてショートケーキじゃないよっ!」
私が熱く語ると
「ぶはっ」
先生は吹き出して笑って
「それだけ好きなら、やっぱりあげるよ
イチゴだってオレに食われるより、山本に食われた方が幸せだ」
「え~~」
でも 先生のショートケーキ
なんか寂しく見える
「早く食べて。昼休み終わるよ?」
「は~い」
イチゴが2つのショートケーキ
なんて豪華なショートケーキ
喜んで食べる私の横顔を
藤代先生は穏やかな表情でずっと見てた



