「……うっく…ひっく……」
ベッドに座り泣きじゃくると
ドンッ………バンッ……
玄関からリビングへ
物音がこちらへ近づいてくる
……………なに?
不安になった瞬間
―――――――バァンッ
勢いよく寝室のドアが開き
険しい表情の修ちゃんが
入って来た
「しゅ…修ちゃん………」
ベッドに座り涙を流す私を見て
「なに…やってんだよ…」
グイッ
私の腕をきつく掴み
「痛いっ……」
「お前、
ここでなにやってんだよっ!」
耳が痛くなるくらいの怒鳴り声を上げ、私を引っ張り寝室を出る
「……ちょ…、やだ…離して」
寝室を出るとリビングで先生が無表情で私たちを見てた
先生の姿を見た修ちゃんは
弾かれたように走り
「おい、こら、藤代。
てめえ、絆に何したんだよっ!」
先生の胸ぐらを掴み拳を上げた
「やめてっ!」
私のどこに
こんな瞬発力があったのか
先生と修ちゃんの間に割り入り
修ちゃんから守ろうと
先生の首に抱きついた
「やめてよっ!
先生、熱あるんだからっっ!」
きつくきつく先生を抱き
修ちゃんをにらんだ
振り上げた拳を空中で止め
修ちゃんは身体を震わせ
「お前は黙れよっ!」
私の肩を掴み
先生から引き剥がしすごい力で突飛ばした
「……キャ…」
ゴンッ
修ちゃんに突飛ばされ
リビングのチェストに頭と背中を強く打つ
痛みより衝撃が身体を襲った



