Strawberry on the shortcakes




「オレの…子供として………
生まれ変わるからって…

だから、頑張って…また幸せ掴んでねって……」



先生は 少し息を荒くして

絞り出すように言った

込み上げる想いを

必死に のどの奥 堪えてるんだね




『大丈夫、大丈夫だよ柊ちゃん

あなたは優しいから

すぐ幸せになれるよ

大丈夫、大丈夫

必ず、また逢おうね。約束だよ』




結の『大丈夫、大丈夫』は


ひとりぼっち遺されることを


その日が来ることを


恐れていた柊ちゃんを


安心させるためだけではなく


きっと


ひとり 柊ちゃんを遺していく


自分自身に対しても


大丈夫、大丈夫


大好きな柊ちゃんは
また幸せになれる


私がいなくても


ひとりぼっち泣いて暮らさずに



私がいなくても
大丈夫、大丈夫って………



結だって怖かったんだ


先生を遺すこと


ひとりにすることを―――――



だから『子供』として生まれ変わるだったんだね



柊ちゃんが自分以外の


誰かを愛し
また幸せを掴んだ証として


生まれ変わるって………


柊ちゃんが
幸せに生きていけるように


少しでも背中を押すために……




それが結の最大の愛



柊ちゃんに対しての


全身全霊の愛だ―――――――