「出来た」
グツグツいう小さな土鍋
ダイニングテーブルに とんすい と れんげ を用意してから
寝室をノックする
「先生、出来たよぉ」
だけど、ドアの向こうは静かで
あれ?先生、また寝ちゃった?
もう、
一度 食べて薬飲まなきゃなのに
「先生、入るよ…………」
寝室のドアに手をかけて
少し迷う
入ってもいいかな?
私に見られたくない物が
このドアの向こうにある
さっき、もう、いいか なんて先生は言ったけど
どうしようって
ふと見渡したリビング
ソファーの上のテディベア
「1人じゃ勇気出ないから
一緒に開けてくれるかな?」
テディベアを抱っこして
もう一度ノックする
「先生?先生、入るよ……」
ドアノブを握った手は
緊張で汗ばんでた



