非常階段に座って
袋からサンドイッチと牛乳を出す
だけど あまり食欲はない
学校で1人ぼっち
家でも1人ぼっち
ケータイには たまに前の学校の友達からメールが来るだけ
心配かけたくないからお父さん、お母さんにも連絡はしてない
修ちゃん家にだって迷惑はかけられないから行っていない
私、何日 誰とも話していないんだろ…………
そう思うと
ぶわわわ~………
目に いっぱい涙がたまって
グイッと上を向いた
泣くのは嫌い
泣いちゃダメ
泣いちゃダメ
勇気出してお友達作れない私が悪いんだから
泣いちゃダメ
――――――カンカンカン……
誰も来ないはずの非常階段を上がってくる足音がする
うわっ
やだ、こんなところでお昼ごはんしてる姿なんて見られたくない
ガサガサ
慌てて袋にサンドイッチと牛乳をしまってると
「あ、いたいた。山本」
下から来た その人は
「……藤代先生」
「渡したい物があるんだ
一緒に来てくれる?」
藤代先生は優しく笑った



