底が温かいバッグを持って
「上がって……」と修ちゃんに言おうとした時
修ちゃんは顔を横に向け
マンションの通路の向こうを見て とても驚いた表情をしてた
「修ちゃん。どうしたの?」
玄関から出て修ちゃんの視線の先を見ると
―――――――――あっ
藤代先生が チャリって手の中で鍵を鳴らして歩いてきた
ふ、ふ、藤代先生~~~~
久しぶりに会えた
喜びと恥ずかしさに
ドキドキドキドキ
心臓は一気に高鳴る
私たちに気がついて
「お。宇佐美に山本」って先生は軽く驚いたように目を見開いた
「ふっ藤代先生!
おか、お帰りなさい……」
緊張のあまり かなり 噛んだけど
今日の お帰りなさい は
藤代先生に届いて
「はい。ただいま」って先生も返してくれた
きゅぅん
はい。ただいま
先生が私に「ただいま」って
やだ。すごい嬉しい
叔母さんがくれたおかず入りバッグを思わずギュッて抱きしめた
その時
「なんで?」
…………え?
修ちゃんは顔を強ばらせ
低い声で言った
「なんで先生がここに来るの?」



