全然、納得できないって表情で宇佐美はオレを見つめてた



「宇佐美
お前、もう戻れ。ゲーム始まるだろ?」


「~~~~っ!わかったよ」



身体中からイライラを放出させながら宇佐美は保健室を出て行った



「ふぅ」小さくため息ついてから



まだ目を覚まさない絆の呑気な寝顔を見て



さっきの宇佐美の言葉が頭から離れない


『絆』



オレは無意識の時に
ちゃんと この子の名前を呼んだ




結としか思えないのに


だから助けたのに


何で『絆』って――――――




「ま、深く考える必要はないな」



オレは もうこの子とは関わってはいけないから



どうでもいいんだ。そんな事




しかし宇佐美か


宇佐美ねぇ


大丈夫かな?宇佐美


絆の事が好きなら


もう少し しっかりして欲しいな


無理か


まだ高3だしな


だけど やっぱり


絆の事が好きなら


オレより早く
絆の元へ走れなくちゃ


やっぱり――――――――――


ダメだな