「兄弟姉妹は?」 「いない」 「ふぅん……」 「こっちだ」 一条に導かれるままについていく。 どうやら、自室に向かっているようだ。 「その辺に適当に座ってろ。オレはなんか飲み物を持ってくる」 「あ、うん」 意外や意外。 気配りは出来るらしい。 私は部屋を見渡す。 「ほほう。やっぱり綺麗だな」 思った通り、片付いている。 「シンプルだな……」 モノクロで統一されてる部屋。 これが高校生の部屋か? 面白味がないな。