「やっべ、俺絶対下がった気がする」

「……ま、俺は余裕」

「だよなー、お前ってそういうやつだよな。あー、やべ。まだ5月だってのになんでこんな焦んなきゃなんねーんだっ」

「早めに焦った方がいいんじゃね?」

「何それ、暗に俺を馬鹿だって言ってる?成績やばいって言ってる?」


俺が小さく噴出すと、米倉はぎゃんぎゃんとまた喚き出した。

表情がころころ変わる米倉をからかうのは楽しい。

そう思う自分に、俺はやっぱり朋兄の血筋なんだなと思う。
朋兄は俺をからかって遊ぶことをかなり楽しんでいる。